『高い城の男』打ち切り理由はひどいから?あらすじやキャストもまとめ

様々なオリジナルコンテンツを展開するAmazonプライム・ビデオ。その中でも高い人気を誇ったドラマ作品が「高い城の男(The Man in the High Castle)」です。同作はシリーズ4で終了になっていますが、これがいわゆる「打ち切り」だったという噂もあります。

今回は「高い城の男」が打ち切りだったと言われている理由やあらすじ、キャストについて調査しました。

「高い城の男」は打ち切りになった?

高い城の男」は2015年にAmazonプライムビデオでシーズン1が配信開始、2019年公開のシーズン4をもってシリーズ完結となりました。アメリカ制作のドラマは人気となった作品はシリーズ化され長く続いていくというケースが多いですが、同作はシーズン4で終了。ネガティブな意味での「打ち切り」になったのかな、と思う人もいるかもしれません。

高い城の男については、プロデューサーのフィリップ・K・ディック氏が「完璧な結末」だと言い切っており、制作側からも「明確に進むべき終着点を設定することができた」という声が出ています。

必ずしもネガティブな打ち切りではなかった?

どうやら、制作側はシーズン4の制作前に同シーズンがファイナルシーズンになることが伝えられていたらしく、相応しい形で物語を結べるように配慮されていたようなんです。続編を作るつもりでシーズンの最終話を結んだにもかかわらず、想定していた評価を得られずに打ち切りになってしまう作品や、人気がある故に強引にシリーズを引き伸ばしていく作品もある中で「完璧な結末」を迎える事ができた同作はネガティブな打ち切りではなかったのかもしれませんね。

「高い城の男」の打ち切りが噂になった理由は?

ネット上では、「高い城の男」について、「ひどいから打ち切りになった」といった風の、ネガティブな打ち切りの噂が見られました。高い城の男の打ち切りの噂が流れた理由を調査しましたよ。

ショーランナーの降板

アメリカのテレビドラマ制作には、現場で制作の指揮を行う「ショーランナー」という役職があるのですが、実はシーズン2の撮影中に当時のショーランナー、フランク・スポトニッツ氏が降板になっていたのです。スポトニッツ氏とAmazonスタジオの「方向性の違い」が降板の理由だったとされているのですが、ショーランナーの降板という事態にはネガティブな噂が出てしまうのも無理はないところですね。

原作愛への高さが降板の理由?

なお、フランク・スポトニッツ氏の降板のより詳細な理由についてですが、フランク・スポトニッツ氏は同ドラマの原作小説に深い愛を持っており、オファーを貰った際にもそれを受けるのに原作を読み返す必要もなかった程だったそうです。

そんなフランク・スポトニッツ氏は、ドラマ化の際に原作にはないオリジナルの話を創りあげなければいけなかった点に大層悩まされたそう。シーズン2ではオリジナルエピソードの比重がシーズン1よりも大きくなっており、まさしく「方向性の違い」がこのあたりにあったのだと思われます。

シーズン3の配信が遅れた

アメリカ制作のシリーズ物のドラマは基本的に毎年新シリーズを配信していくスタイルが取られ、「高い城の男」についてもシーズン1が2015年、シーズン2が2016年に配信されました。しかし、シーズン3の制作発表が2017年1月に発表されながら、実際にシーズン3が配信されたのは2018年の10月、前作から2年ほど遅れることになったのです。

前述のフランク・スポトニッツ氏の降板のニュースもあったので、2017年の年末頃には「高い城の男は打ち切りになってしまったのでは?」と心配するファンもいたことでしょう。

「高い城の男」のあらすじ

同作は「第二次世界大戦で連合国がナチス・ドイツと大日本帝国に敗れていたら」という設定の歴史改変SFです。舞台は1960年代のアメリカ。フィリップ・K・ディック氏の小説が原作になっていますが、原作にはない内容も大幅に追加されています。

シーズン1

第二次世界大戦により世界はほぼ日本とナチスによって分割され、ヨーロッパのユダヤ人は絶滅、アフリカ全土が奴隷化され、アメリカでもユダヤ人が虐殺されてわずかな数が隠れ住むという世界。レジスタンスとなり憲兵隊に射殺された妹から、死の直前に「ドイツと日本が敗れた改変歴史のニュース」を収めたフィルムを渡されたジュリアナ・クレインはレジスタンス活動に巻き込まれていくことになります。

シーズン2

この世界にはそれぞれ異なる時間線を持つ、多数の別世界が存在し、一部の人間は世界間を移動する能力を持っています。「高い城の男」やヒトラーは、様々な別世界の映像を収めたフィルムを研究、別世界の未来を参考に、自身の世界の未来を改変できることを知ります。

フィルムの情報を参考に、多数の登場人物達がより良い世界のために行動を起こしていきますよ。

シーズン3

新総統の下、大ナチス帝国は征服を止めることなく、劣勢となっている日本を挑発。一方でジュリアナはしばしば別世界のフラッシュバックを見るようになり、ナチスの並行世界侵攻計画阻止のために行動を起こしていきます。日本太平洋合衆国では大ナチス帝国の石油禁輸により燃料が不足、日本太平洋合衆国の通商大臣である田上は大ナチス帝国親衛隊大将、スミスと会談して戦争回避を試みます。

シーズン4

日本とナチスによる北米支配が崩壊、日本太平洋合衆国で黒人共産反乱軍(BCR)の攻勢が強まり、次第に日本に代わりBCRと白人が支配を行うようになります。東部の大ナチス帝国ではニーベンベルト計画によって工作員が「扉」を通して並行世界に送られ、各々が情報を持ち帰ることで多くの情報を確保していきます。

「高い城の男」のキャスト

主要人物のジュリアナ・クレインを演じるのはアレクサ・ダヴァロスさんです。他にはルパート・エヴァンスさん、DJクオールズさん、ジョエル・デ・ラ・フエンテさん、ケイリー=ヒロユキ・タガワさん、ブレナン・ブラウンさん、ルーファス・シーウェルさん、ルーク・クラインタンクさんなどがキャストに名を連ねています。

物語に「日本」が登場することも有り、日系の役者も多数参加しており、尾崎英二郎さんもシーズン3以降に出演していますよ。

出展:Prime Video

最後に

今回は「高い城の男」の打ち切りの噂の理由やあらすじ、キャストについて紹介しました。ドラマや映画における原作の改変問題は近年騒がれることが多いですが、媒体の違いや尺の問題など考慮すべき点は多く、「とにかく原作を再現すればいい」というものでもないのが難しいところですよね。