2024年にドラマ化、そして映画化もされた大人気作『ACMA:GAME アクマゲーム』。しかし、多くのファンが原作漫画の結末に「これって打ち切りだったんじゃ…?」と疑問を抱いているのをご存知でしたか?
この記事では、そんな『アクマゲーム』にまつわる「打ち切りの真相」を、原作者自身の言葉やドラマ版の評価とあわせて、どこよりも詳しく解説していきます!
~もくじ~
漫画『アクマゲーム』は「打ち切り」だった?
多くの読者が感じていた「終盤の展開、なんだか駆け足じゃなかった?」という違和感。
実はそれは、気のせいではなかったようです。
結論から言うと、原作者のメーブ先生自身が、本作が「打ち切り」であったことを認めているんです。
原作者メーブ先生が後に語ったこと
原作者メーブ先生が自ら打ち切りについて連載終了後の「超あとがき」で語られていました。内容を抜粋してご紹介すると、
- 1巻が売れるかどうかで全てが左右されること
- 2016年(15巻が出る頃)には終了が決まっていたこと
- 当時連載ではトーナメント決勝戦が始まった頃だったこと
- そこからどう終わりに持っていくか選ばなければいけなかったこと
- 縮められて23巻で終われるように調整したら22巻で終わることが告げられたこと
など色々あったようでした。
『アクマゲーム』打ち切りの理由は?
なぜ人気作だったはずの『アクマゲーム』は、道半ばで終了することになってしまったのでしょうか。その背景には、商業誌ならではのシビアな現実と、それに伴う苦渋の決断があったようです。
理由①:単行本の売上不振
最も大きな理由は、単行本の売上不振です。
メーブ先生は連載終了後、自身のpixivで「連載が終わる理由は、基本的に2つしかない」と語っています。
- お話が綺麗に終わる(作者的にベストエンド)
- 単行本の売り上げが振るわず、編集に終わりを告げられる(つまりは打ち切り)
そして、『アクマゲーム』が終了した理由は、悲しくも2番の「打ち切り」だったと明言しているのです。
特に、連載の継続を左右する第1巻の売上が非常に重要だったとのこと。当時の『週刊少年マガジン』には強力なライバル作品が多く、残念ながら『アクマゲーム』は期待されたほどの売上には至らなかったようです。
当時に同じくらい話題になっていても、差が出てしまえば大人の事情で打ち切りになっても仕方ないのかもしれません。
メーブ先生は、ファンに向けて「好きな作品があれば『買う!』『アンケートを出す!』、やりましょう!」と熱く語っており、読者一人ひとりの応援がいかに作家の力になるかを訴えています。
理由②:終盤の急すぎる展開
当時、実際に漫画を読んでいた人は感じたかもしれませんが、中盤の話で深く描かれていた内容が終盤に進むにつれてやけにあっさりした内容になっていった印象があります。
全体の話としてはうまくまとめられ満足した人は多かったようですが、思い入れのあった人からしたら「あれ?もう終わり?」といった印象が強かったようです。
原作者のメーブ先生は当時、苦しい状況で物語を畳まざるを得なかったことを明かしていて、この短縮によって、多くの伏線やキャラクターの掘り下げが不十分なまま、駆け足で結末に向かっていったものと思われます。はい、承知いたしました。 先ほど加筆した部分のみを以下に抜粋します。
そもそも『アクマゲーム』ってどんな漫画?
「打ち切り」の話題が先行しがちですが、『ACMA:GAME アクマゲーム』は、それを乗り越えるほどの魅力を持った作品です。
物語の主人公は、高校生にして巨大財閥「織田グループ」の会長を務める織田照朝。文武両道、容姿端麗、カリスマ性を兼ね備えた完璧超人ですが、実は極度の甘党という可愛い一面も。
彼の日常は、悪魔が取り仕切る命懸けのゲーム「アクマゲーム」に巻き込まれたことで一変します。このゲームは、勝者が敗者から望むもの全て(財産、能力、時には命さえも)を奪うことができるというもの。照朝は、ゲームの主催者である謎の組織「グングニル」の陰謀を阻止し、父親の死の真相を突き止めるため、悪魔の力を宿した「悪魔の鍵」を手に、次々と現れる強敵たちとの頭脳戦に身を投じていきます。
ドラマ版『アクマゲーム』は打ち切りだったの?
では、2024年4月から放送されたドラマ版はどうだったのでしょうか?
こちらも「打ち切り」という噂がありましたが、結論としては全10話、最後まで放送されており、打ち切りではありません。
しかし、視聴率は正直なところ、かなり厳しい戦いを強いられました。初回こそ世帯平均5.7%とまずまずのスタートでしたが、その後は2〜3%台で推移。原作漫画の「打ち切り」というキーワードが先行し、ドラマも同じ運命を辿るのでは?と心配する声に繋がったようです。
原作ファンも戸惑った?ドラマ版の大きな違い
視聴率が伸び悩んだ一因として、原作からの大胆な設定変更が挙げられます。
比較項目 | 原作漫画 | ドラマ版 |
主人公の設定 | 17~18歳の完璧超人高校生 | 27歳の青年(演: 間宮祥太朗) |
父親の死因 | 事故死 | 主人公の目の前で殺される |
マルコの設定 | イタリアンマフィア | 広島弁を話す日本人 |
物語の起点 | 「悪魔の鍵」の存在を知らずに事件に巻き込まれる | 父親から「悪魔の鍵」を託されている |
こうした変更点に、原作ファンからは賛否両論が巻き起こりました。
事実、原作者のメーブ先生はドラマ第7話の放送後、X(旧Twitter)上で、
- 「不明なこと、はっきりしないことが増えすぎて、7話は楽しめなかった」
- 「漫画と設定を変えてもいいんだけど、それで矛盾が発生して、その矛盾がキャラの心情すらもわからなくさせてしまっている気がします」
と、脚本に対して苦言を呈しています。原作者も楽しめなかった、というのは少し残念な気持ちになりますね。特に、YouTubeでは、漫画原作と動画を比較した解説動画などもアップされています。
ドラマ版『アクマゲーム』は本当に”残念”だったのか?
先述の通り、ドラマ版は原作からの大胆な改変で賛否を呼びました。しかし、決して悪い点ばかりではありません。ドラマならではの魅力や評価されたポイントも見ていきましょう。
豪華キャスト陣の熱演
まず特筆すべきは、豪華キャスト陣の熱演です。主人公・照朝を演じた間宮祥太朗さんのクールながらも内に熱さを秘めた演技は、新たな照朝像として確率されました。
また、相棒でありライバルでもある上杉潜夜を演じた田中樹さんの飄々としたキャラクターや、初登場時に大きなインパクトを残した吉川晃司さんの存在感も、ドラマを大いに盛り上げています。
完結編!映画『ACMA:GAME 最後の鍵』はどうだった?
2024年10月25日には、ドラマ版の“完結編”として『ACMA:GAME アクマゲーム 最後の鍵』が公開されました。
この映画では、ドラマ最終話で残された全ての謎に決着をつけるべく、照朝たちが最後の敵に挑む姿が描かれます。映画オリジナルの舞台や、さらにスケールアップしたゲーム、そして新キャラクターとして登場した大人気俳優・金子ノブアキさん演じる最強の敵との最終決戦は、大きな見どころとなりました。
ドラマから続く壮大な物語のフィナーレとして、キャスト陣の集大成ともいえる熱い演技がスクリーンで繰り広げられ、ファンからは「最高の最後だった」「ドラマを見ていて良かった」といった感動の声も上がりました。
まとめ
今回は、漫画『アクマゲーム』の打ち切り理由と、ドラマ版の評価について深掘りしました。
調べて思ったのはやはり漫画の世界は厳しく過酷なことがよく分かります。
それはドラマ版でも同じことが言えますが、良い作品なだけに少し残念に感じてしまった点についても思うところはありました。
これからも色んな名作が出てくるであろう漫画界を応援していきたいですね。